医療過誤の流れ

医療過誤の流れは①相談と調査、②意見書の作成、③示談交渉、④訴訟
という流れになります。それでは詳しく見ていきましょう。

①相談と調査

相談のときは、1時間以上の時間をかけ、ゆっくりお話を聞きます。
そして、カルテが入手されていない場合、カルテの入手をお勧めしていますが、偽造の恐れがあるときは、証拠保全といって、裁判所の力を借りて、カルテをカメラに収める方法をとります。

次に、医学文献を揃え、機序がどうなっているのか、医師の過失は何か、それが過失と言う為の医療水準は何か、過去の類似判例はどうなっているか、徹底して調べます。


②意見書の作成

上記の調査を元に意見書を作成します。
それ程難しい事例でない場合は、医師に相談するまでもなく、意見書を作成できますが、
多くの場合、専門医にカルテを渡し、意見書を作成して貰います。
この意見書の作成には、専門医が忙しいため、1ヵ月~6ヵ月程度かかります。
作成した意見書は、医療側にぶつけます。


③示談交渉

意見書に相手方が納得すれば、裁判でない解決、即ち示談ということになりますが、相手に弁護士がつくと、医療側は反省することを忘れ、正当化しようとします。
そうした場合、裁判をすることになります。


④訴訟

裁判になると、訴状の構成、立証方法等、練って、充分納得できるものになってから、提訴ということになります。

診療経過一覧表を医療側から作って貰うのですが、その前に自分の方で、詳細な診療経過一覧表を作成します。

医師の尋問の前には、細かい処まで徹底して勉強して、法廷で言いまかされないよう、ごまかされないよう準備をします。

裁判は、早期に和解する場合で1年、判決までとなると普通は3年位かかります。