「敗血症におけるSIRS基準」
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)等の感染症にかかり、放っておくと敗血症という病気になります。
以前は、この病気のことを菌血症といって、細菌そのものが人体に
悪影響を与えるものと考えられてきましたが、つまり細菌が判ってから
対応するのだと考えられてきましたが、それでは手遅れになってしまうということで
1991年よりSIRSなる概念が提唱され、一般化しています。
つまり各種の侵襲により免疫担当細胞あるいは炎症細胞が刺激を受け、
サイトカインを産生し、それが血中へ吸収され、全身を循環し、
全身的な炎症反応を引き起こしている状態と定義し、
これをSIRSとして血液培養や膿の培養で菌を同定し、
適切な抗生物質を早めに投与しようというものです。
SIRSの診断基準は以下の2項目以上を満たすときです。
1) 体温<36℃, >38℃ 弛張熱
2) 脈拍 90回以上
3) 呼吸数 20回/min以上 PaCO2<32torr
4)WBC(白血球) 12,000/mm2以上か 4000/mm2以下
または10%以上のimmature cell