抗生物質の正しい使い方

抗生物質は、細菌の種類により効くものと効かないものがあります。

そこで血液培養等で菌を特定し、その菌に効く抗生物質かどうか
感受性のテストを行って使うのが原則で米国では必ずそうしています。

日本の場合多くの医療機関で感受性のテストをせず、次から次にまぐれ
当りを求めて抗生物質の投与をするので悲劇が起ります。

つまり効かない抗生物質を投与するとMRSAのような
耐性菌ができて普通の抗生物質では効かなくなるのです。

最高裁判所平成18年1月27日判決は、こうした投与の仕方、
特に第三世代セフェム系抗生物質を感受性のテストをせずに投与し、
MRSAによる敗血症で死亡した例で、医療機関に過失ありとしました。

抗生物質の投与を受けるときは、必ず感受性のテストをしているか
どうか確認しましょう。